2015.08.31
心臓のカテーテルアブレーションを受けました
8月25日(火)に慶応病院に入院し、26日(水)に手術を受け、28日(金)に無事退院しました。
これから手術を検討なさっている方々も多いと思いますので経緯と手術に関してレポートしたいと考えます。
是非参考にしてください。
泰山木(たいさんぼく)
半年以上前でないと手術の予約ができないと担当医に言われ、又、年齢的にも早めのオペ(手術)が良いと思われます、と何度も言われていたのですが、仕事と会社が忙しいので少し考えますと答えていたのです。
だんだん自分でも心房細動が起こっているのが自覚されるようになって、担当医の「直前に中止する手もありますよ」と言われ、一番暇な8月のお盆前後と言う事で昨年の10月頃予約しておいたのですが、あっという間にその時期が来てしまったので、どうしようかと思っていたら、何と自分の大学の先生(8年先輩)が同じ担当医で昨年末に同じオペをなさっていてとても元気になられているのが分かり、最終決断したのです。(先生もまったく姫野と同じで自覚症状が無かったそうです)
又、今のまま薬を飲み続けると肝臓などの内臓に負担がかかる事と、一番大きかったのはレクター(馬の息子)に又乗りたい一心が有りましたが、無くなった父親が脳梗塞で苦しんだのも頭をよぎりました。
今まで(20歳)からずっと慶応病院に行っていて、人間ドックや他の病院にはあまり興味も感じなかったのですが、慶応の消化器内科の医者から、人間ドックの大切さ(健康と思っている人が全体を調べてもらう重要性)を諭されて、しぶしぶ1年1回の健康保険組合の人間ドック(たくさんの人を検査するのでとても雑に見えるのです)を受けていたのです。
3年前の春に、初めての医者との面談でいきなり「自覚していますか」と言われて、初めて心房細動と診断された。
又、危ないから直ぐ専門医療機関に行くよう指示された。
自分としては自覚した事はまったく無く、いつもの朝の二日酔いと思っていたのです。
驚かされて慶応病院の循環器内科に直ぐに行ったら「少し薬を出しますので様子を見ましょう」と若い医者(姫野の息子(人間)と同じ38歳のヘビでした)に言われたのですが、なんとなく納得ができずに暫く心房細動を抑える薬と血液をサラサラにする薬を処方されたのですが、乗馬は禁止されてしまいました。
理由は落馬すると内臓破裂になる可能性があるとのことでした。
確かに通常では赤くも青くもならないのに腕や脚にアザができる事が多く、ひどい時は脚がパンパンになり、歩き難い事も有り、医者の指示に従うことにしました。
最初はお酒を飲みすぎた時だけかなと思っていたのですが、会社においてある血圧計が計測不能(心房細動)になる事がランダムに起こることが分かってきたのです。
担当医からは生活指導はまったく無かったのですが、自分自身で行動にブレーキがかかり、酒量も減り、ここ2年程は楽しい時間が少なくなってきているのが良く分かりました。
最後に背を押してくれたのは大学の恩師の「腹決めて早くやれば」でした。
オペ当日は6時に毎日飲んでいる薬を飲み、軽い麻酔を注射され、まず9時からの食道エコーを受け、その結果でオペをするかどうか決めるのです。
食道エコーは胃カメラよりかなり太く、喉にかなり負担があり、後でひどい咳が続き、一日は風邪を引いたようになりました。
食道エコーは食道から心臓の中に血栓が有るか無いかを診る為で、血栓が有ればオペできないのです。
担当医から注意されたのは強い(アルコール度の高い)酒は心臓に悪いのだそうです。(例は石原裕次郎です)
食道エコーはOKだったのですが、急に別の緊急のオペが入り、姫野のオペは午後になった。
しかも、13時頃と言われていたのに実際は15時頃にストレッチャーに乗せられてオペ室に入った。
ストレッチャーは姫野にしては幅が狭く、あまりにガタガタするので頭に来ながらも直ぐ麻酔で眠ってしまった。
目が覚めたのが18時半頃で、オペはとてもスムーズに終わったようで担当医もニコニコして「姫野さん頑張りましたね、OKだと思います」と言ってくれた。
右脚の付け根からカテーテルを入れているので3時間は絶対安静で上を向いて寝かされたのですが、腰が痛くて「腰が壊れる!!」と何度も叫んだのと、自分の手で腰を支えてたら美人の看護士が痛み止めの薬やタオルで処置してくれたが、とても我慢できずテレビを点けてもらって早く3時間経つのをひたすら待った。
その長いこと。
やっと横になって休むことができ、少し楽になった。
気がつくと今日一日何も食べてなかったせいかお腹がグウグウ鳴るので冷蔵庫から虎屋の羊羹と千疋屋の水菓子を飲み込むように流し込んで眠りについた。
3時間程うとうとして目が覚めたらテレビで大リーグの試合を見るとはなしに見ていた。
看護師が明日退院で、朝9時頃には退室してください、と言われた。(4日の予定が3日の入院で済んだ)
退院前日、姫野が慶応の卒業生であるせいなのか、あまりに色々言うせいなのか担当医や執刀医や看護師などが状況説明や挨拶に来てくれてゆっくり休む暇も無い感じでした。
医学は本当に進歩していると思ったのは、入院中心臓測定器をつけるのですが、それがリアルタイムでナースセンターで監視されていて、しかも無線なのです。
又、退院してもPHSベースのCardiophon(カルディオフォン)で自宅で1日2回測定すると自動的に慶応病院の監視センター(伝送心電図室)に送られるのです。
16年ぶりの慶応病院での短い入院でしたが3泊4日で健康保険の支払いは約70万円ほどでした。
医療も医学もどんどん進歩するのですが、それに人間がどのように向き合うのか、これからの大きな課題のような気がします。
46年慶応病院に通っている姫野の呟きです。
追)エーザイの元部長の近江さんがイギリスの大英博物館に一生使う薬の量というのが有り、人間は50歳を過
ぎるとどんどん使う薬が増えるとの展示があるといっていたけど、姫野も現在1日9種類12錠も飲んでい
ます。
薬様々なのですが、今年の10月までに4種類5錠に減らす予定になっています。
9月14日(金)の循環器内科の検査にかかってます。
心臓の手術は一発勝負とよく言われるのですが、基本的に若い(20~30歳代)医療関係者に支えられているのが良く分かりました。
大変な仕事だと思うのですが、皆さんニコニコして頑張っているのに頭が下がりました。